ボブゲはいいぞ~

BLゲームのプレイ備忘録

贄の町 プレイ感想

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刺草ネトル氏が攻め役だって? 買うしかない! と唐突に思い立って買いました贄の町。舞台は精神体&死後の魂が集う昭和風味の町で、ドキドキヒヤヒヤな非日常体験ができるとのこと。死後の町と聞くと世界観的にグロ・ホラー・暗い系かな~?とある程度は覚悟してましたがそんなことはなかった! 確かにグロもありますが、イラストとボリュームがさっぱりしていているので「うわぁ」となるような血生臭さはそこまで感じなかったです。攻略キャラによっては1名「うわぁ」という方がいらっしゃいましたが全体を通すと逆に癒し枠に思えるので不思議です。

エンドはそれぞれの攻略対象に5種類あって、エンド名に番号と名前が振り分けられていました。同じエンド番号だと系統が似てるのかな?

キャラクターは主人公と攻略対象4人+バッド要員約2名、そのほか人ならざる者たちが重要なポジションで出てきます。個人的にスナックのママと大家さんがとても好きです。大家ルート欲しい。

 

 

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【主人公/清澄日天】

少々危機管理能力が弱いところが心配でしたが、どうやら現世にはあまり執着が無い様子。こんな訳の分からない狂った世界でもいっか~と受け入れるか、現世で攻略対象と生きることを選ぶか、大筋この2択のラストに向かいます。明確には「どっちがハッピーエンド」とされてなかったのが印象的でした。滞在でも幸せな場合もある。

バッドエンドでは物理的に食べられたり攻略対象にぶちかまされたりマジモンの触手に凌辱されたりで散々でしたね日天くん。

そしてボイスが超低音!カッケ~!ドス効いてますわ。彼の発狂演技を聞いてみたい。シロクロエンドで新世界の神になった日天くんの喋り方といい声のトーンが最高でした。もっと攻めてもいいのよ。

シナリオの要でもある兄関連のエンドを最後に見たからか、彼の心からの幸せは兄に終着するのだろうかとちょっぴり切なくなりました。兄ルートも欲しい。(強欲)

 

以下ネタバレあり個別感想です。

 

【攻略順】

あすく→成臣→笑男→ココ

 

 

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【緑青あすく】 

この感じ、分かるよ・・・。ギャップでしょ、ギャップ

期待を裏切らない見事なツンデレ転換でにっこり。プレイヤーはにっこりしてるけど日天くんはあまり琴線に響いていなくって・・・あれ? きみ、鈍感か?(作中でも言われてた)

燈がペラペラとあすくの過去を話し始めた時、その可哀想な内容にもあちゃ~って思いましたが、燈気持ち悪いな・・・って感覚の方が強かったです。あすくのこともそういう目でみてたのかな、気持ち悪いなぁ・・・。

金属バットと暴力的な動作はあすくの心の砦、ようやく手に入れた安全な場所を壊されるのが怖くて、この世界ではイレギュラーな日天くんに恐怖を抱いていたようです。

そんなあすくもだんだんと心を開いていき、日天くんが町のガラの悪い連中に連れてかれた時も、なんと某Pヒーローのように左手には金属バットを抱え助けに来てくれました! 笑男さんも一緒にね!

そういうところ抜かりなくて流石です。リスクヘッジ大事。

幼少期のトラウマから暗所(閉所?)恐怖症になってしまったあすく君、暗いところで捕らえられた日天くんを助けに来たものの、身を縮こまらせ子犬のように震えて動くことができない・・・。カワイイ。ローテンションで血みどろ遊園地を作ってた男とは思えない。

だけど・・・心を通わせとうとう体も・・・!な展開になった瞬間オラオラ攻めになったので、あぁ、そのような傾向ですか・・・。と可愛さゲージが少し下がったのは否めない。けど平均すればカワイイ

 


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【朽葉成臣】

耽美系BL漫画に出てきそうな容姿のキャラ。喜ばしいことに攻めです。世界は今日も美しい。

彼を2番目にプレイして良かったのは、のちに続く2人のルートで出てくる成臣くんがすべていとおしく思えるところですね。日天くんが他の人とイチャイチャしてるあの時もこの時も、腹に一物抱えながら熱視線を送っているのかと思うと・・・。胸が熱くなる・・・。

バールを購入してウキウキな成臣くんを拝見したおかげで、その後バールを持った立ち絵が出るたびいちいちツボる。面白すぎでしょ。

 

日天くんとお兄さんの事故に関して核心をつくルートではあるので、最後の種明かし的にプレイするのがいいのかな。でも後悔してません。笑男ルートでの彼はすごく良い人で面白かったですし、ココルートでも成臣が出てくると癒されたので・・・(バール立ち絵で)

ヤバい奴と言われがちな成臣くん、通常では品行方正で真面目で超絶一途なんですが、この世界に来てしまったことと、ずっと好きだった日天くんに接近できたのを起因に自分でも知り得なかった側面が現れてしまった、ある意味日天くんによって狂わされた被害者なのかもしれない・・・。

いや違う、被害者は日天くんだ。

とにかく関わりの深い2人ということに間違いはないです。

バッドでは成臣くんが燈にレイプされて首姦までされちゃいますがめちゃめちゃに興奮しました。燈、いいぞ~!(もっとやれ~!) ただ部屋の趣味すっげ~気持ち悪いけどな!

燈が日天くんをレイプしたりする展開もあるかな? とうっすら考えていましたが無かったです。燈、タイプじゃない男には手を出さない。徹底してます。

 

 

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 【蘇芳笑男】

笑顔の男と書いて「みお」と読む。

ネトルさんの攻めサイコ~!おちゃらけとシリアスの声のトーンの差~!強弱!ゾクゾクします。

飄々としていて一見分からないけど、デカくて黒い感情の石を心の底に積んでいたんですねお兄さん。日天くんと仲良くなって好きになって、復讐という枷から解放された笑男さんですが、王道なシナリオでホッとしたのもつかの間、現世でまた会おうって覚えてるからって約束してからの帰還エンドがつらすぎる。

日天くんが話しかけて顔を上げた笑男さんの表情。お、おまっ・・・!!
その顔で「あんた誰?」はないだろ~!(大泣)

ずっと精神離脱状態でマスコミからも騒がれてナイーヴになってたし、記憶が失われるってのも分かってたことだし、仕方がないんですけど、それでも、つらい

だって好きだから・・・。笑男さんが好きだからさぁ・・・。※感情移入

ドラマCD聞いた方がいいのかなぁ。一応記憶のほんの欠片を思い出した節のあった終わり方でしたが、切ないなぁ。

笑男さん、すごく好きなキャラクターです。あすくの暴力を抵抗せずにされるがままになってるとこ、本当に頼りたいときにちゃんと助けてくれるとこ。ココルートでは玄関でココの帰りを待ってた日天くんを怪しい奴から守ってくれたり、出てったココを1人だけ浴衣のまま(笑)捜索しに行って結局笑男さんが見つけて殴って気絶させて連れて帰ったり。なんだかんだ宿のみんなを大切に思ってるってのが分かりますよね。あれおかしいな。自ルートでの雄姿があまり思い出せないぞ。あ、ありました。ゲロの世話!

バッドエンドはほぼトトノエ氏関係です。この人なんだろうと思ってたら燈みたいに急に興奮し始めたから驚きました。この宿こんな奴らばっかだなぁ。ちなみにトトノエ氏は燈と違って日天くんに手を出してきます。そうこなくっちゃ。

 

 

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【ココ】

優しくしないで。惚れるから。

大人の色気ムンムン、人当たりも良くて飯もテクもうまいぞ! 宿での一番の古株。記憶喪失らしいので相当な何かがあったんだなって思わせるココルート。喪服の青年探しで一緒に行動する中浮上したココのヤリ〇ン疑惑、真相はいかに・・・。

早い段階でココが正気を失って記憶を取り戻したので、展開が早めに感じました。日天くん、喪服の青年探ししてたら一緒に探してくれてたココもいなくなっちゃったの巻。前途多難。

ココが過去を思い出して宿から飛び出すシーン、崖の上からガードレールを超えて投身するんですがそれが・・・マンションから飛び降りたってのをなぞってるんですよね・・・。バッドエンドでも日天くんの足を切り落として自分がされたみたいになぞっていく、やっぱり父親の畜生の血が流れてるんだ、と自嘲する救えない悲しい終わり方でした。

時たま成臣がココに嫉妬かましてきたので、ココに対して何か感じ取るものがあったのだろうか・・・。とか邪推したりしました。2人とも根っこの部分に狂気スイッチがあるというか。単純にココが手練れなのを見抜いて日天くんに手を出されるのが嫌だっただけかもしれませんが。

現実に戻れば、日天くんを抱きしめてあげられる両腕もない、ご飯だって作ってあげられないかもしれない。それでも過去を受け入れて歩いていきたいと、日天くんと一緒に生きたいと決意した帰還エンド。ココ~ありがとう(涙) 戻った後は積極的な日天くん、なんと同棲の申し出をすると。宿ではいっぱいお世話になったものね・・・。ココルートはOP曲「オアシス」のサビの歌詞がまんま刺さります。贄の町のホロリルートでした。

 

 

個別ルートに入らなかった場合、みんなでワイワイ宿での生活を楽しむ?終焉七に辿り着きますがここでの燈が新たな扉を開いていてめっちゃ笑いました。

ファンデスクも発売予定で、また彼らの非日常の様子を覗けるみたいです。楽しみですね。兄、攻略できるといいなぁ。

Lkyt. プレイ感想

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パレードさんの3作品目『Lkyt.』 主人公総攻めだし攻略対象はみんな年上で偉い人たちだし、楽しみ~!と発表時から首を長くして待っておりました。

発売されてすぐにプレイされた方たちの虚無感で真っ白になった感想がSNS上に流れてるのを見て、「なっ…何事!?」と震えましたね。

これは1人攻略すると謎が解けるしくみです

そもそも1人攻略した時点で心が焼け野が原なのに、タイトル画面に戻った瞬間「再確認しましょう、タイトルはこれです」と突き付けられ、深夜1時にして気が遠くなりました。明日……休んでいいですか?

この衝撃は最初に攻略したキャラと連動するので、公式さんの言う通り本当に一番気になるキャラを最初に選んだ方が良いなって思いました…。

 

ただ不思議なことに、4人全員終わるころには戦地の跡に芽吹いた草木を愛でるような、心安らかな気持ちでタイトル画面を見ることができるので、結果オーライです。愛は世界を救いました。

 何もかもを失ったが残されたものは希望だった。ありがとうLKYT…。

 

ストーリーはどのキャラを選んでも一緒で主人公の運命を変えることはできませんが、それはある意味それぞれのキャラクターが主人公に対して抱く愛、中には恋愛に限らない部類の愛情も含めて、「みんな主人公をちゃんと愛したからこそこうなった」に落ち着くんじゃないかと。というか、そう思わないと私が悲しみを乗り越えられなかった。

いや、でもたぶんそうだと思う。みんな主人公与くんのこと好きだからこそのLKYTなんだ……。

 

攻略順は長流→ヤエル→按護→永羽 でした。

 

以下ネタバレあり個別ルート感想です。

 

 

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 【長流】

黒髪ポニーテールが性癖に直撃、真っ先に彼から攻略しようと決めていたのですが、最初にプレイしたことを除いて考えてみても、

長流ルートが一番キツかった……

目の前に長流様の生首がボンッ!って転がってきたとき言葉を失いましたね。ちょっと待てこれ正規ルートってかバッドエンドじゃないの?これで合ってるの?って。

与と恋愛ぽくなってたのは他キャラに比べ長流ぐらいだったので、そこもまた辛いし、何よりラストシーンにいたるまでの様々な衝撃でその日の夜は布団の中でちょっと泣きました

こんなにまで国のために、兄のために頑張っていた彼にこの仕打ち。なんてむごいんだろう。

この物語の肝である「母体に取り込まれた与を殺す」場面で、長流は攻略キャラの中で唯一、与を殺すことに対してすごく葛藤してるんですよね。

年齢も近いし、お互いの力を認めているし、志を共にして戦ってきた仲間であると同時に伴侶でもある与のことを殺すぐらいならこのまま逃げてもいいんじゃないかって。

よし、逃げよう!!って選択肢がいつ出るかと祈りのような気持ちで見ていましたがそんな選択肢が出ないのが長流様。与を、愛する人を殺してでもこの世界を救いたい、兄を守りたいから……とここの声優さんの演技がまさに魂の叫びで、胸を打たれました……。偉大なお方です長流様…。抱かせてくれたことに感謝・感激・与も私も大興奮(身も蓋もない)

生まれ変わったら現世で与とバカップルしててほしい。

 

 

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 【ヤエル】

褐色肌、眼帯、ムチムチおっぱいのお兄さん的存在のヤエルさん。表面上は砂漠の国から派遣された戦士らしいが何やら訳ありの様子。

ヤエルさんは汀の国の生まれではないので、汀の国に対しては最初から客観的に、というか冷めた目線で見ているようでした。全く汀の国に関係ないかって言うとそうでもないのですが、生まれも育ちも砂漠の国なので、あらゆる場面で冷静な判断ができるマジで頼れるお兄さん。そしておっぱいがでかい。与も思わず揉まずにはいられない。

彼は不本意ながらも最終的にちゃんと世界を救ってくれたので、異国のかっこいい王子様だったな~という印象です。長流様に比べると与を殺すと決めたら躊躇わずにやってくれたのでむしろ清々しい。俺もお前もこんな最後だがしゃーねぇな!せめて一緒に死んでやるからよ~ってかっこよすぎか??

与に、「つくづくバカで可哀想でかわいい奴」って感情が見えてきて、はぁ、そこにも「ほっとけない」って愛があるんだな、とヤエルさんの包容力を感じた。

あと全ルートでそうなんですけどヒロイン1人ごとの惨殺シーンのスチル、どれも気合入っててもう項垂れるしかない。ヤエルさん串刺しにされて顔がボコボコに膨れてたりしてその細かさに「ウワァ~…スゲェ~」と思ってじっくり見たことをあとで後悔した。(しばらくフラッシュバックした)

 

 

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 【按護】

初っ端からショッキングな目にあって満身創痍なヒロインでしたね。エ〇ァ?

発売当初プレイした時はあまりにも救いが無く、これはどう咀嚼すればいいのやら…とかなり悩んでしまったのですが、パッチ当てて再プレイしてようやくスッキリしました。モヤモヤが解消されたと言うか……。与を手にかけたのも按護様にとっては「与を想っているからこそやった」ことで、これも按護様の愛だったんだなって思えた。それが世界を滅ぼしかけたんですけどね……。

按護様は色んなポイントでタイミングが悪くて、彼のせいではないのに気の毒だなって思う部分が多かった。奥さんが違う人だったら、とか、忌子が生まれた時の対応が異なっていれば、とか、ほぼ厳岩のせいなんですけど。

与が母体を取り込んだ経緯や理由を誤解していなかったら、謀反の結果が先に分かっていれば、永羽様が目覚めるまで待っていれば。与を手にかけることはなかっただろうし、謀反を止められなくても按護様だけは理解して味方してくれたかもって思うんです。

アフタートーク?で声優さんも仰っていましたが「愛に生きた男」だっていうのはまさにそうだなぁと。奥さんと子供を失くした過去に縛られ続け、心に闇を抱えて生きていくことが彼にとっての愛だった、そして与を自らの手で殺すことも彼なりの愛情だった。それゆえに重要な場面での正しい判断ができなかった。

そう考えると按護ルートは「悲劇」って感じの悲劇だったんだな~。

濡れ場は香油で興奮してきた按護様の体のあんなところやこんなところにうっかり手を滑らせる与くんほんとグッジョブ。「いっそのこと抱いてやれればいいのだが……」のセリフにときめいてしまったんですが、こういう「本当は抱く側の思考」の男があえて体を預けてくれてるんだって認識させてくれるところが好きです、パレードさん。

 

 

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 【永羽】

 上記3名を終えた焼け野が原に降り立った大本命永羽様、間違いなく光、ハッピーエンドの波動を感じる……!もうこれは満場一致の大納得ハッピーエンドでしょう。そんな永羽様ルートでした。

永羽様は与と一緒でシナリオ的にどう転んでも生き残れないキャラクターだったので一番犠牲者が少ないルートでもあります(……)

長編アニメーション化するなら永羽様ルートしかないなって思うぐらい私は好きでした。

全身全霊命を懸けて天子様の使命を全うしてくれました。ありがとうございます永羽様、そして同じく国の戦士として最後まで戦った与。あなたたちのおかげで汀の国に美しい花が咲きましたよ、ほら今年もまた綺麗な牡丹があの大きな木のもとにたくさん……(遠い目)

ここで長流ルートで鬼畜の極みのようだった永羽様を思い出し、あれは永羽様自身も身を削るような思いだったんだろう、とさらに長流ルートの辛さが増幅される謎の現象が起きる。長流のこと引きずりすぎだろう自分。でも絶対にこのルートの方が永羽様は幸せ。この兄弟は幸せにならないと許さない。天子になった時から心が分かたれてしまった永羽様が、役目を果たして1人の人間として解放されていくお姿に私の心も救われた。最後にプレイして良かった……。長流と按護ルートで虚ろに侵食されつつあった精神が浄化されました。

ところで「男は初めてだ」的な事言ってましたが永羽様、初めてなのにあんな……あんな大胆で扇情的な恰好をされるだなんて本当に初めてなんですかーっ!?と疑ってしまいました。とんでもなくセクシーでした。あと途中から髪型が滝沢カ〇ンに見えてきて、自分、もう限界なんだなって思いました。このゲーム感情の振れ幅が大きすぎて平静を保っていられなくなります。

与の1人百面相や内部の焦りがダイレクトにプレイヤーの感情と繋がるので一番笑ったルートかもしれないです。戦闘シーンのスチルやけにかっこいい。最高でした永羽様。

 

 

 

全員を攻略し終えると「それから」という各エンド後のエピソードを読むことができます。これがあったから虚無だけで終わらずに未来と希望を感じられた。キャストコメントも面白くって何度も聞きました。心のアフターケア。

エロに関しては、攻略対象は皆低温喘ぎでそんなに激しくない、逆に主人公与の方が喘いでいるのでは?って思うぐらいだったので 、受けが快楽漬けになったり我を忘れたりってのは無かったです。みんな男らしかった。

スチルは本当に美しいです。そしてどのルートにも必ずあるグロが精神を蝕みます。プラスグロ描写もキツいのがありました、特に按護ルートがなぁ~。つくづく可哀想な男だよ按護様は……。

 

欲を言うなら汀の国の世界に浸るための日常パート的なエピソードがもう少し読みたかったなぁと思ったりしました。あ、でも現代パロディとかでも良いです。学パロが良いです! 現代でも強くたくましく生きていてください。彼らが救った世界の先で多くの人が幸せに暮らしていることを願って……。(ここでOP曲を流す)

 

 

ニトキラ作品 4作品プレイした感想まとめ

~新作が出る前に現在までに発売されているニトキラ作品を全部履修しておかなきゃ!という謎の使命感に突き動かされこの夏で一通りプレイしてみた感想です~(タイトル)

 

 

咎狗の血

タイトルだけは知ってるよ!かの有名な咎血と呼ばれているアレでしょアレ!

というレベルで何も知らなかったこの作品。ニトキラさんのデビュー作で発売は2005年!15年前…!そういやアニメもやってたような…?

今も超有名な豪華声優陣による魅力的なキャラクター、そして美しいイラストにダークで退廃的な世界観のシナリオ、衝撃を受けた幼馴染の変貌、妙に頭に残る監禁お兄さんの登場BGM、弟は受けなの!?という肩透かし、年齢的に犯罪ギリギリな相手、言ってることの10%ぐらいしか理解できない青年等々…

これが咎狗の血・・・!!!

無知というのは恐ろしい。これが原点ですべてのはじまりだったわけですね。

よく見かけるシキティってシキティのことだったんだ・・・。

個性的な攻略対象(+さらに個性的なサブキャラ達)を淡々と相手にする主人公アキラ様。さすがデビュー作の主人公です。

一番好きなENDは同人誌で一番読みたい展開NO.1の「後で攻めに殺されると分かっていても受けの誘惑に負けてしまうモブ」を大量生産するアキラ様の無双ENDでした。シキティを嫉妬の鬼にしてくれてありがとう。彼のルートはどれも茨の道ですが魂の抜け落ちたシキティを看病するアキラの献身ENDもよきかなです。

幼馴染も主人公に対して一筋縄ではいかない難しい感情をだいぶ前からお持ちだったようで・・・内臓ダンスまで発展するとは思わなかったんだ。

そして真相ルートであるNルートを思い出そうとすると木の皮おいしかったかな・・・と思いを馳せてしまい思考が進まない。申し訳ない。

ボリュームは思ったより少なくてサクッとプレイできた印象です。短いプレイ時間ですが内容が全体的に暗くて重めなのでプレイ後は暫く残るイメージ。

とりあえずシキティのことが好きです。

 

 

★Lamento

正直一番しんどかった。何がってこのボリューム満点特大エビフライ定食&ハンバーグプレート&ポテトフライ一皿おまけ付き並みのシナリオの長さ。1週間毎日やっても誰のルートも攻略できないボーイズラブゲームに「フラグは立ってるのにどうして誰とも結ばれないの!?」と眼精疲労によるリタイアとフルコンプへの意地の戦いで非常に苦しんだ作品でした。

ただ・・・ボリューム満点なだけに面白かったんです!!

漂う中二病感をスパイスにサンガとトウガやら悪魔との契約やら壮大なファンタジーをやってのけ、最終的に主人公はとばっちりを受けただけの本当に気の毒だったとしか言いようのない結末でしたが、ビジュアル&猫と人間のミックス設定に最高に萌えさせて頂きましたので、ラメント本編の萌え要素は個人的に猫にあり。

とばっちりの元凶であるコノエのパパと、パパの友達の魔術師の話はまるで甘酸っぱい青春BL漫画を読んでいる気分になりました。が、既婚者を愛してしまった魔術師が拗らせないわけがない。「好き」の一言が伝えられなかったがために子息に嫌がらせをし続け挙句の果てに闇の記憶付きで同一化させられるというオチ。たまったもんじゃねーな!

おいおいそりゃコノエちゃんかわいそうすぎるだろう・・・。と思いつつコノエはコノエでお相手がちゃんとできますのでまぁ・・・悪魔に魂を売らないようしていれば大丈夫ですね。悪魔たちはBAD要員ですが、なぜか憎めない・・・。悪魔同士のアレコレも色々と想像してしまいますたぶん淫魔は悲哀の悪魔が好き

さて猫萌についてですがライルートでニャンニャンした後の「コノエちゃんの毛づくろい」をルーティーン化した彼は偉大だなと思いました。欲を言うならスチルが欲しかった。ぐっ・・・想像しただけで萌える。ニャンニャンと毛づくろいは2つで一つ。ライルートは毛づくろいだけで萌えられますね。

バルドさんはまさに「年の差」CPなんですがコノエちゃんが10代後半だとしてもバルドさん40代だとしたら20歳以上年の差がある訳で・・・。あっなんか背筋に冷たい風が・・・。ただ立ち絵のバルドさんのニコッと笑った顔がめちゃくちゃ猫顔で可愛いです。むしろニャンニャンされててほしい。

アサトルートはちょっとシリアス寄りかなぁと思いました。ライ、バルドとは過去を乗り越えて進んでいくエンドでしたがアサトは乗り越えるというより一緒に背負ってくようなエンドで、重さのある話だったかなぁという印象です。頑張ってくれ・・・。

 

 

★Sweet pool

う~~~ん確かにこれはパッケージの通り愛でも恋でもない―――!

公式で「異色」と謳っているだけある。

本能に惑わされ、運命に従うしかない高校生たちの特殊な生き様は、見ていてやっぱり辛くなります。彼らが普通の高校生だったらなぁ・・・関係性もお互いへの感情も違っただろうになぁ。運命とは残酷だな・・・。

エンドがあるキャラが3人いて、そのうち2人はなんとBADしかない、というか攻略という概念がそもそも無い。要は哲雄くんとどう終着するかでエンドが分かれますが、それがどれも切なさを残すラストで、喜びや嬉しさを感じられないんですよね。なんだか憂鬱な気分になる・・・俗に言う5月病ってこれの事?

血だ内臓だ生理だ脱〇だなんてコメントを見てからビクビクしてましたがグロ方面はそこまでモロでは無かったです、おっといけね、レバーのパックをひっくり返しちまったぜ~程度のスチルです(震)

咎狗同様数日でフルコンプできました。選択肢が斬新で説明書を見てなかった私は「どうすればいいの?!」と画面上で血管をドクドクさせながらしばらく狼狽えてました・・・。

入院した睦と和解したシーンでちょっとだけ救われて涙がホロリしそうになり、その後最終ラストに辿り着くために何度も善弥の死亡シーンを通ってしまいフルコンプしたいだけなのにどうして善弥がこんなひどい目に合わないといけないんだ・・・私のせいじゃん・・・と本格的にべそをかきながら攻略を見た思い出。BLゲーム下手くそか?

プールのシーンはスチルも美しかったですね。愛でも恋でもないかもしれませんが、蓉司が哲雄を助けたい、一緒に居たいと心から願う気持ちは確実にそこにあって、タイトルのsweet poolってこれか・・・と胸が詰まる思いでした。

 

 

DRAMAtical Murder

100%主観の問題ですが瀬良垣蒼葉が攻めを攻略するというより攻めが瀬良垣蒼葉を攻略しているゲーム にしか思えずどのルートでも毎回「ハァッ・・・蒼葉ッ!!!可愛いよっ!!!」とモブおじさん並みに鼻息を荒くしてプレイしてました。

蒼葉くんは元ヤンでギャルでどんな人とも仲良くなれておばあちゃん思いで寂しがりだけど明るくて貞操観念が緩くてスケベな今までのニトキラ主人公ズとは一線を画した陽キャ受けでした。表には出てこないもう1人の蒼葉がダークサイド担当で、彼もまぁ言ってしまえば蒼葉くん(陽担当)のことが好きなので実質蒼葉×蒼葉も完成すると。盛り沢山ですね。

5人分のルートがあり歴代最高の人数を誇る(?)ドラマダですが、こんなに攻略人数居たら数名はちょっとな~って人がいるかもしれないな~なんて心配は吹っ飛び、全員が蒼葉とベストカップなので、ドラマダに関してはめちゃくちゃハマりました。無印はミンクルートだけウ~ム・・・な終わり方でしたが、FDとドラマCDで株が爆上がりしましたね・・・。FDとドラマCD合わせたらミンクルートが一番好きかもしれない・・・。でも応援したいのはクリアだし、紅雀は色んな意味でずるいし、ノイズは男の覚悟を決めて物凄い勢いで格好良くなったし、蓮は犬だし・・・。

いっそのことミズキになりたい

蒼葉くんの友達ポジションとして半永久的に蒼葉くんの生涯を観察できるわけじゃん。最高すぎる。逆に変な扉開きそうだけど・・・。

 バッドエンドはそれなりに血みどろですがそれを上回るハッピーエンドの満足度。前3作品と比べると一番ハッピーエンドらしいラストを迎えてます。でもやっぱリコネとドラマCDありきなのは否めない!3種全部合わせてドラマダ!面白かった!

 

☆★☆

 

以上ニトキラ4作品へのデカイ独り言でした。

人に勧めるなら絶対にドラマダを推したい。一番取っつきやすい世界観で気軽にプレイできる割には四肢切断かましてくるキャラや獣姦要素もあったりで陰から陽まで楽しめる。BADがネックかな~って心配もたぶんプレイしちゃえば気にならない(断定)

スイプーは没頭するとモヤモヤとすっきりしない陰鬱な気分になるので、プレイする人とタイミングを選ぶゲームだなって思いました。

咎狗、ラメントも面白かったんですがとにかくラメントは時間がかかる。サクッとプレイならまずは咎狗!でしょうか。

ニトキラさんは各作品クロスオーバーのドラマCDやらCP無しの派生CDがあったりして色んな方面から楽しめて良いですよね~。元が大きい会社だから…。

これで新作までの準備は整った。スロダメ楽しみだな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舞台「DRAMAtical Murder」を観ました

〇脳内クラッシュ演劇!?

2019年12月、まさかドラマダの舞台を観劇するため品川ステラボ〇ルの席に座っているなんて夢にも思っていませんでした。

ラマダ、実写で舞台化するってよ。ラ〇ドに続いてドラマダもか・・・。え? ドラマダ!? と情報解禁からかなり驚きましたが、キャラクタービジュアルが公開された途端、あまりの完成度の高さにさらに興奮しました。いい時代だ。でも実際そういうシーンはカットでしょ、カットカット・・・ん?こ、これはー!?

ってな感じのBLシーン(暗喩)もあってすっごく満たされました。

序盤かなり蒼葉くんが用語や登場人物などの説明をしてくれましたが、プレイ済だったからこそスッと世界観に入れたのかなぁ~とは思います。それにしても共通+各キャラルートを2時間で納めるのはすごい。各キャラルートはそれぞれ1時間で展開の足早感は否めませんが、原作も割とサクサク進むのでそこまで置いてけぼりにはなりません。キャラと蒼葉くんとの心の通じ合いをこんなに間近で見られる日が来るなんてしみじみ令和最高だな・・・。と思ってたら本当にあっという間の2時間でした。

 

ちなみに実地で観劇したのはクリアルートです。他のルートはD〇M配信で拝見いたしました。ありがたや・・・。

 

まず瀬良垣蒼葉くん、改めて、スゲェ恰好だな・・・。観客席から少し見上げる形になるのでやっぱりどうしても下から覗き込む感じになってしまうんですよね。よきアングル。しかし謎季節感でダウンもブーツも暑そうだし中はTシャツ1枚だし靴下はスニーカーソックスだし、ハァ・・・。まったくもってけしからん格好だ

蒼葉くんは初っ端から「俺の名前は瀬良垣蒼葉!ジャンクショップ平凡で働いている平凡な青年さ」的紹介を挟みながら、時には自分の行動や状況説明もしてくれるという半端ない仕事量でした。純粋に大変そう。プラス5人分の各ルートもこなすという。スゴイ・・・。

蓮(犬の姿)が物体で存在してたのでベニやトリ、ウサギモドキはどうするのかと思っていたら、彼らは映像でした。ですよね・・・。

ミズキのスクラップシーンには思わず胸が痛くなったんですが、あらゆるところで蒼葉くんが説明してくれて「あぁ、すごく、すごく説明してくれてる~~~」っていちいちニコニコが止まらない。前半は大体そんな雰囲気でした。

幕間でウィトリがアドリブを入れてくれてたんですが確かウィルスがトリップに何かを食べさせられてたような気がします。「ウィルスが全部食べるところ見たいよね~?」と言いつつ・・・蘇るリコネのトリップEND。なんだったかな。ポンコツなので何食べてたか忘れてしまった・・・。

あとたまに舞台横でウィトリが立って控えてることがあったんですが、観客席の方をジッ・・・と見ていたウィルスがめちゃくちゃ怖かったのをよく覚えてます。右側の結構前の方の席だったので、ウ、ウィルスさんに見られてる~!?!?っていう違った意味での鼓動の高鳴りを感じました。

 

そして大本命のクリアルート(後半)ですが、簡単に説明すると、

クリアがまんまクリアだった

の一言に尽きると思います。

 

クリアが・・・クリアが実在しているよ~。品川にクリアがいたよ~(泣)

登場シーンのギャグ倒れから噛み合ってない会話とか仕草、ガスマスクのフガフガ感、ダンスがキレッキレ(MMDかと思った)それと問題の裸エプロン

まさかの裸エプロン再現で四方から上がる何色とも取れぬ悲鳴・・・。

腕と足が男らしいですね、クリアさん。

ラマダの中で一番好きな雨の中の傘下キスシーンがカットされてて悲しみましたが、最後の最後に傘を持ったクリアが蒼葉くんにチュッとしてくれたのでとても満足しました。

オーバルタワー崩壊後、満身創痍なクリアのキレキレダンスにリードされ踊る蒼葉くんとの例の暗喩シーンが美しすぎて、音楽も相まってここは2人きりの舞踏会場ですか?と心の中で合掌しながら泣きました。

その後ガチなぜんまい仕掛けのからくり人形動きで停止したクリアにも泣いた。

そしてラストはアイキャッチでダンスしながらのキャラ紹介、皆さん可愛くてカッコよくて本当にここが碧島か~って感動に包まれての幕引きでした。

 

ドマステ、円盤化しないと聞いていたので残念に思っていたら、ディレイ配信でしかも5ルート全部見ることができました。これは嬉しい!

紅雀と蓮(人間の姿)の顔面が整いすぎているので人類って素晴らしいな。

クリアルートは攻略対象5人の中ではピュアオブピュアなルートだったので、他4人のルートは画面越しでもちょっとウフフっとなりましたね。現地にいたらどうなっていたことやら。特に紅雀ルートはバックハグしながらイチャイチャしてたので歯軋りが3倍増しになりました。紅雀が羨ましい。

ミンクルートは言わずもがなハードで甘くないですが、最後にミンクが蒼葉くんの頭をポンポンって撫でた瞬間に「キャア””~~!!」という悲鳴が画面の向こうから聞こえてきて、分かるっ・・・!!!と私も項垂れました。ミンクルートの飴の破壊力は半端ではないですね。

配信期限が終わるまで何度も観ようと思います。

次はぜひウィトリにも・・・!!!

 

コイビト遊戯 プレイ感想

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ずっと名前だけ聞いたことのある状態だったコイビト遊戯。ゲーム屋で見つけたのでこれも何かの縁かもしれない…!?と唐突に思いプレイしてみました。

結果、もっと早くプレイしていればよかった~!と悔しくなるぐらい、楽しませてもらいました…。笑った笑った。

テーマは「変態」とのことですが、謎のフェロモンを垂れ流す主人公、裕太くんの色香にやられた攻めどもが、キレ散らかしながら鼻息を荒くするさまは確かに変態くさい! プレイ的には凌辱・獣姦・輪姦・女装・飲尿(プレイの内には入らないかも?)・バニーちゃん(!)・3P・監禁等々、思いだす限りでも色々あります。それぞれの攻めがそれっぽい特殊性癖を晒してくれますが、それに順応してしまう祐太くんもかなりのもの。

友達だと思ってたクラスメイト(+実兄)のダークサイドに足を踏み入れたら、なんだかすごいことになってしまった可哀想な主人公。プレイし始めて、素直に進んでいくと大抵ハッピーエンドになりましたが、これがなんだかズッコケるようなあっけないラストで、「こんなもので終わるはずがない・・・」とある意味ハッピーエンドで恐怖を覚えるという調教ぶり。

そこはやはりピルスラさんなのでダークサイドなエンドが多数存在するらしいことが判明し、安心しました。

何がハッピーで何がバッドなんだか、よくわからなくなってくるこのゲーム。

攻めの愛情表現がみんな歪み過ぎていますが、なんやかんや攻めの心の中にも寂しさや純粋さも見えたりするので、今後裕太くんと一緒に過ごしていくうちに歪みを正していってほしいなって思いました(願望)

 

 

【登場人物】

 

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藍川裕太/主人公

有名な声優さんで開口1番びっくりしました。

素直で単純で流されやすく、なんか首筋からいいにおいがして男を惑わす生粋の天然受け。

どういう力が働ているのか不明ですが、どんなに過激なラストでも絶対に頭の右サイドにつけられたヘアピンは取れない。 奴隷になろうがペットになろうが取れない。

一瞬で前○腺が開発された主人公の中の主人公。

女の子のような可愛らしい見た目をしていますが、攻略対象によっては裕太攻めもあってテンション上がりました。

 

 

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藍川周平/主人公の兄

この方のブチ切れ声は迫力あって怖いなぁ~。裕太くんが激怒した兄の前で委縮してしまう気持ちも分かる。

弟が可愛くて可愛くてしょうがなくて、裕太くんのこと以外はすべてどうでもいいと言い放つブラコンモンスター。

攻略対象の中で唯一の年上なため、経済力と束縛力で裕太くんを締め上げます。

 

 

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廣瀬諒/主人公の幼馴染

ブラコンモンスターを目の敵にしており、このコイビト遊戯の発端を作り出したナイスボー…イ。

周平に負けず劣らず裕太♰命♰のよきお友達。

 

 

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滝沢蓮/同じクラスの不真面目なお友達

裕太は友達だと思っていましたが彼は「俺に友達なんかいない!」と逆切れしながら否定します。

スゲー高級そうなマンションに住んでる。

 

 

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櫻井啓寿/同じクラスの仏頂面で何考えてるのかよく分からない友達

この喋り方でナレーションされたらチャンネル絶対変えるだろうなって思います。

私服のシャツとズボンの模様…セットアップなんでしょうか。

 

 

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芳賀伊吹/同じクラスのスポーツ万能なお友達

猪突猛進で探求心がすごい。

小さき動物を捻りつぶしそう。

 

 

○和泉澤大貴/櫻井の幼馴染

立ち絵から漂う悪役感。

最初から怖い。

 

KOKI/滝沢のモデル仲間

この見た目な上に犬野さんのオネェ喋り最高に笑いました。

絶頂の時の「ハァァ~~~~ン!!!!」がオネェ声なのにドス効いてて、聞いてるとなんか元気出ます。

 

 

主人公の裕太くんは、両親と離れてアルバイト漬けの一人暮らしをしていましたが、そこへ兄の周平が北海道から都内への転勤で、「一緒に住むから」と上がり込むところから話がスタートします。

兄と同居してアルバイトしなくて良くなるならいいのでは・・・と思いきや、この兄が大問題で、異常なまでに干渉してくる。

特に裕太のアルバイト先に「今日でうちの裕太は辞めますから~」と挨拶して回ったり、お弁当渡すために高校まで入り込んで、クラスメイトに「どうも裕太の兄です~」なんてまた挨拶回りをしたりと、鳥肌が立つような過保護ぶりを見せます。怖い。財布も通帳も取り上げられ、困憊した裕太に、事情を知っている幼馴染の諒が、なんなら反発してうち来ない? と提案して、それに乗ることに。

成り行きで恋人だからと嘘をついたためにそれを学校でも突き通さなければならない事態に…。

まるで諒のためのシナリオか!?なんて思いましたが、諒と付き合ってる設定が学校中に広まったおかげで、実は虎視眈々と裕太を狙っていた獣たちが目を覚まします

そのまま一直線に諒ルートに入れば、多少の束縛には目を瞑ったとして、幼馴染だけど実はずっと前から好きだったんだ~的な青春ドラマが味わえます。けれど…垣間見える諒の異常なまでの周平嫌い…裕太への執拗なおせっかい…まさか諒、NTR展開で本性が開花されるのでは!? と個別ルートを終えた時点で戦慄きました。(ちょっと違いましたが)

最初から裕太のこと好きっぽいなぁと伺える諒・滝沢を基盤に、選択肢を浮気しながら選んでいくと、マルチバッドエンディングが楽しめる仕様でした。二股に平穏は訪れないけど面白い。こういうのボブゲでもっとやりたい。

問題の兄ルートは同級生組を終えると攻略可能になりますが、結論としては「周平、お前もか…」という感じです。二股じゃなくても平穏は無い。

 

【プレイ順】

諒→滝沢→櫻井→芳賀→周平

 

以下個別感想です。

 

【諒】

裕太の危機管理能力のなさにいつも肝を冷やし、心配でしょうがなくて守りたくて、そんな裕太にずっと前から恋心を抱いていた諒。基本は健気で一途で可愛いですが、エンドの中には裕太に絡みついて離れない執念を見せてくる一面も。主に「笑う蛇」が強烈でした。滝沢に暴行されたのを知って、裕太を抱きしめながら「ハァッ…ハァッ…アイツ、コロシテヤリタイ!!!」と瞳孔を開いて持ち前のヒステリックを前面に出してきます。

ひ、ひぇ~。これには滝沢も「あいつ…女だよ…」とドン引きする始末。兄の周平は閉じ込めたり身動き取れなくしたり支配的な拘束をしてくるのに対し、諒は陰湿さを持ってジメジメと締め付けてくるタイプ。どのシーンだったか忘れましたが周平のことを「あいつ、ヘビのように待ちかまえてるんだ、裕太を」と言っていて、それは諒のことじゃ~ん! と見事なブーメラン帰って来たなって思いました。

攻めでも受けでも喘ぎ声が扇情的なので音量下げて丁度よい。 

 

【滝沢】

一目惚れならそう言えばいいのに素直じゃない男の子代表。幼いころから芸能界の黒い部分を見てきたため、近寄る人間は自分の金や名前目当てだと冷めていたが、裕太が現れてから何故か気になる、他の奴らとはなんか違う、どうしてもあいつだけは手に入れたい――よし、抱こう。とぶっ飛んだ愛情表現をしかけてくる滝沢。よくよく聞けば裕太が自分以外の誰かに笑いかける度に燃えたぎる嫉妬心を抱いていたようです。乙女か? 感情を覚えたてのロボットのように告白するシーンの熱の入れように感動しました。

彼の見せ場である「暴かれた本性」の輪姦はたいへん興奮しました。そうだね、好きなんだよね、藍川くんが好きなんだよね~と始終ニコニコしていたんですが、ここでのKOKIさんが本当に楽しそうで声出して笑った。

その後も裕太の愛の言葉にヘロヘロになる滝沢、いじらしかったです。

 

【櫻井】

バニーちゃんプレイは良かったんですけど櫻井の感情が全然入ってこなくて逆にこんなに感情移入できないことある? 無論個別ルートでの「愛してるんだ!」が「えぇ?」と全然信じられなくて裕太くんと一緒にキョトン顔。櫻井のお姉さま達の過去の非道が彼の人格形成に少なからず影響を与えているのは確かだと思いますが、それにしてもなぜそうなった…と思わざるを得ない、肉便器エンド。一角獣もドン引く徹底ぶり。本当に堕ちるところまで堕ちたら拾ってくれるんですか? どうせ大貴エンドみたくあっさり捨てるんだろ? 絶対拾えよ!

ウサギと裸で抱き合ってた(?)っていうエピソードはなかなかの衝撃でしたが、そこらへんの詳しい状況というかリアルバニーちゃんプレイしてたのかどうかが気になります。 

 

【芳賀】

青臭く汗臭く精液臭いルートというイメージ。結局のところ動機が性欲魔人。同級生組の中では一番青春ぽい雰囲気出してますが始まりそうで始まらないもどかしさ。グッドエンドでは始まってたのかな…? 同性愛は異常だから清く正しい方向へ更生させなきゃ!と張り切ってましたが芳賀…お前もか…(二度目)

しかし裕太くんを意識し始めてからの恋しちゃったんだたぶん認めたくないけど~♪なギシギシ感はニヤニヤしました。肉欲エンドでもなんだかんだ希望があるのでは? セフレから始まる恋愛関係、コイビト遊戯第2部(妄想)に期待です。

 

【周平】

あぁ、有名な「ストロー」ってこれだったんですね。なるほど! これにスカ(大)か、カニバ要素もあったら確実にトラウマになってた。なくてよかった。というかこのゲーム自体、死人がでなくて良かった…。

攻略順的にもラスボスの位置にいらっしゃる裕太の実のお兄さん。顔が似てないと周りから言われてたり、年も離れてたりでまさか腹違いor種違いor義兄弟とかじゃないよね? という心配は杞憂でした。れっきとした実兄弟ルート。裕太が生まれたときから一緒。これからもずっと永遠に一緒。ハッピーエンドでも背中に冷たい風が流れてゆきます。

もうお兄ちゃんが結婚するエンドが一番幸せかなとか思ったりしました。それだったら同級生にひどいこともされず、お兄ちゃんの束縛からも逃れられ、多少の切なさ…は残るのかもしれませんが、行き過ぎた兄弟愛どまりで終われたのでは…。いや、でも結婚後裕太絡みの葛藤で爆発しそうな兄なので、とんでもない泥沼展開が待ち構えていそうな気もする。
もうだめだこの兄…裕太くんが弟として責任をもって面倒を見てくれれれば世界は幸せになれる…。

 

 

★ホンモノの恋人になった後日談はゲーム内ではナシ

諒とコイビト遊戯を初めてから、「俺にもワンチャンある?」って言い寄り始めた攻め共になんだこいつらは…と困惑する部分も多々ありましたが、学園ものらしい切なくもどかしい恋心が見え隠れするシーンもあったので萌えもありました。ただ裕太くんの恋愛感情が芽生える前に濡れ場に突入してしまい、両想いになった後の展開が無いのが残念でした。

そういえばバッド要員の双子、大貴とKOKIですが大貴さんのほうが鬼畜でしたね。KOKIの方は裕太が学校生活を普通に送りながらノリノリだったので全然ハッピー。

あと結構驚いたのが、今や知らない人はいないぐらいの豪華声優陣! もう10年以上も前に発売されたゲームだとは思えない。もっと早くプレイしときゃよかったなぁ~。

 

Room No.9 プレイ感想

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巷で噂の「ルムナン」、何だろうかと調べたところ、どうもSNSで流行った妄想が具現化したようなゲームらしい・・・。気になる!と公式サイトを覗いてみたら、微妙に痛そうなスチルとか、登場人物の周りに散らばっている物騒な道具とか・・・。一体これは何に使うの? とグロ強めを危惧して尻ごみしていたのですが、誠二くんのサンプルボイスを聞いた瞬間、

あ、買います。

とその日のうちにダウンロード版を購入しておりました。

グロは覚悟していたよりも少なくて安心しましたが、どのエンディングを見るのにも必ず誠二くんのスカ(大)を見なければいけないのがハードル高めかと思いました。鬼畜の所業。

一応グロ・スカ描写の緩和はあるのですが、どの道シナリオには描写があるので、自分のお腹の調子が悪い時には見ない方が吉(調子悪くない時でもお腹痛くなりそうだった・・・)

とにかく誠二くん(CV:刺草ネトル)の陥落していく様がとても良い。攻めがプレイヤー視線なので、まるで自分が誠二君を攻めてる気分になってきてGOODでした。全体的にスチルも美しく、男ベビードールも圧巻です。顔の良いインテリ眼鏡を攻められるなんて最高か? 本当にありがとうございます。

 

 

【登場人物】

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主人公/小林大地(CV:天然才)

前髪が可愛い男子大学生。

昔からの親友である誠二くんとの友情を崩壊させるも維持させるのも別の物に変えるのも彼の選択にかかっている気の毒な主人公。

 

 

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安曇誠二(CV:刺草ネトル)

エリート一家の次男で、包容力のある優しく落ち着いた男子大学生。

性格が真逆のように思える大地くんとは昔からの親友で、大地くんの心の支え。

 

登場人物は以上の2人のみで、エンディングはA~Fの6種類。

ひょんなことから沖縄旅行に行く事になった親友2人、男同士で楽しむはずが空港からホテルに向かう途中で眠らされてしまい、気が付いたら何故かホテルの部屋に閉じ込められていて、モニターには「あなたたちは行動実験対象に選ばれました」という文字が・・・。

どうも部屋から出るには、誠二くんが大地くんを傷つけるか、大地くんが誠二くんにえっちなことをするかで、ポイントを貯めないといけないらしい。

年頃の男の子同士を密室に閉じ込めて、ほにゃららしないと出られないよ~なんて、先人たちが数々のカップリングで妄想してきたアレ・・・。

とはちょっと違うみたいでした。

命がけの妄想はあまりしていなかったかな。甘い妄想しかしてなかったんです。

 

なので、イメージしてた「スケベなことしないと出られない部屋」とは違い、本当に、本当にそんなつもりじゃなかったんです! と土下座して謝りたくなるような罪悪感がひしひしとプレイヤーの心を蝕んでいきます。

行動実験と称し、大地くんの身体を刃物や釘などで物理的に傷つけるか、誠二くんの身体を弄ぶか、どちらかを選んでいき、最終的に100ポイント貯める事が出来れば、部屋から出られるというシステム。1回の課題で10ポイント付与されるため、最低でも10回は上記のようなことをしなくてはいけない・・・。

ただ、その10回のうち、どちらかに偏りが出ないようになっています。例えば大地くんを傷付ける課題を選び続けることはできません・・・確かに1回目にやった課題の「400mlの採血」みたいなことを連続で10回なんて出来ないもんな・・・。

誠二くんを虐める方の課題も、いきなり本番!では無く、徐々に段階を踏んでそういうことをしていきます。これをやったら次のステップ、と手順を踏むことで誠二くんがじわじわと堕ちていくのですが、序盤と終盤のその落差に誠二~~!!!!と拍手したいぐらいにドロドロに乱れていくのです・・・。刺草さんこれで初めてとか・・・嘘じゃん・・・。ありがとうございます。

ちなみにこのゲーム、恋愛エンディングがひとつもない

友情を崩壊させるか歪曲させるか維持させるかなので、つまるところこれは男同士の友情ゲームなのである。

じゃあどうしてパッケージには「ずっと友達でいたかった」とまるで友達じゃなくなってしまったかのような文があるのか考えていましたが、結局、友情を維持できたように思えるFエンドでも、たぶん大地くんは誠二くんのことを今までと同じような目で見ることはできなくて、ふとした拍子に、誠二くんを自分の手で征服した事実に苦しめられるんじゃないかと思っています。恋愛になってしまった方が圧倒的に楽になれるのに、絶対に恋愛にはならないしお互いに望んでない。このギリギリの瀬戸際で彷徨って葛藤している絶妙な距離感、それが男同士の友情における最大の興奮ポイントなので、これ、ただのBLではない。BLを超えたとんでもねぇ友情ゲームです。

 

行動実験とは何のためにあったのか? 誰がどんな目的で実験をしていたのか? という黒幕的な部分は明かされませんが、ある意味彼らの様子を箱庭の中で楽しむのはプレイヤー自身でありむしろ黒幕は自分だ・・・という気持ちでいると気分が乗ってくるので罪悪感を緩和させることができなくも・・・ないです。

 

以下各エンド概要

 

A→モブ凌辱END

B→大地が誠二を殺害するEND

C→部屋在留END

D→疎遠END

E→行方不明END

F→友情END

 

2人が繋がったままでいるエンドがA・C・F、離れるのがB・D・Eですね。

個人的に好きなエンドはやっぱりどんな形であれ2人一緒にいるA・C・Fです。

エロの濃密度が高いのが断トツでCエンド。生々しいスチルと大地、誠二くんの乱れ具合がサイコーにエロエロです。ポイントを稼ぐのを諦めて2人で一日中セックスに耽る湿度の高いエンドでした。

Aエンドのモブ凌辱も大変に萌えました・・・。序盤で誠二くんを性的に追い詰めることに口角が上がってしまった時の大地くんのなれの果てですね。しかしこのエンドの誠二くん、非道な行為も言う通りにして受け入れて、大人しくて何も言わなくて可愛いこと・・・。

疎遠エンドは部屋から出られたけど気まずくなって自然消滅するラスト。黒幕側だったら疎遠・行方不明は完全に行動実験失敗なのでは・・・。

一番辛かったのがBの殺害エンドでした。すべてを諦めて崩れた誠二くんが大地くんを殺そうと首に手をかけますが、できない。それを大地くんが、終わらせてやるからと、殺害してしまいます。辛みの極みです。誠二くんは大地くんを殺せない、だって大切な友達だから。大地くんは誠二くんを殺した、だって大事な親友だから・・・。

この2人の違いってAでも感じましたが、まず育ってきた境遇も違うし、考え方も違うのは当たり前なんですけど、大地は嗜虐性とか支配欲とか、女の子に対する性欲とかが、誠二くんより強い気がするんですよね・・・。一度性的な感情を持って接してしまったら、少なからず、今までと同じような友達だとは思えなくなってしまうのが大地くん、じゃあ誠二くんは大地くんをどう思っていたのか・・・。どんなことを大地にされても、最初から最後まで友達だと思っていたのかもしれない、そう考えると、もしこの実験が逆の立場だった場合、Aエンドはなり得なかったかなぁ・・・ということで大地が攻めで良かった!

逆の立場だったら、大地くん、誠二くんにメロメロに惚れそうだな~。笑

 

プレイ後に公式サイトでカウントダウンボイス聞いてたら、こんなに楽しみにしてた沖縄旅行で一ミリも観光できず心に傷を負って帰ってきた2人が可哀想すぎたので、数年後、時が傷を癒してくれたら、今度はグアムとかハワイで夏を満喫してほしいです。

流石に沖縄リベンジは難しいかなぁ・・・。

 

きんとうか プレイ感想

 

GRISEDGEさんから2017年3月17日に発売された「きんとうか」、発売されてすぐプレイしましたが、主人公颯太くんの不思議ちゃんな性格と高めの喘ぎに若干辟易しつつ、シナリオも長いのでたぶん攻略するのに3週間ぐらいはかかったと思います。

そして、攻略後しばらくは放心状態になるぐらいの喪失感に襲われました。

最後まで終えて「こ・・・こんな結末があって良いのか・・・!!!」と涙拭きのタオルを握りしめながらさらにおいおいと泣きました。ボブゲでここまで泣いたのは初めてです。2週目はもう序盤から涙が自動的に出てくるので、泣きたいときにはきんとうかをやるとすぐに泣けます。自動涙製造機。

 

主人公の颯太君が、祖母の葬儀のため父親の故郷の島に帰るところから話が始まります。蝉の声をBGMに島での思い出と写真が回想で入りますが、このノスタルジックさになんだか既に心がやられそうです。そして開始早々明かされた颯太君の激重半生に驚きながらプレイすることになります。もう辛い。

 

【プレイ順】

宗定→愁→恭→司

 

以下登場人物とネタバレありルート感想です。

 

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主人公/鈴村颯太(CV:古河徹人)

 

職業カメラマンのきれいな都会のお兄さん。

気の毒な体質を持っていて、プレイ開始10分ぐらいで、道端で急に喘ぎだしたから悪霊にでも憑りつかれたのかと思い焦りました。それもこの特異体質のせいなんですが、詳しいことは宗定さんが解説してくれます。

颯太君の過去の彼女からは「重いのか軽いのか分からない」と言われたことがあるそうですが、間違いなく重い。自己評価は「恋をするとのめり込むタイプ」らしいです。両親のことや親戚のことで中々辛い過去を抱えており、始まったら必ず終わりがくるから、終わって欲しくないものは始めない、との持論展開に司もびっくり。

島で暮らしていたおばあちゃんが亡くなり、葬儀のために帰ってきた颯太君は、島での不思議な現象に巻き込まれます。登場人物みんなが関わってきて、特に2週目をプレイしていく内にああそうかだからこのときこの人は・・・と背景が分かってジーンと来ます。

色々と大変なこともあったけど、颯太君が出会ってきた人の中で全員が悪い人たちばかりではなく、引き取られて行った先の家の女の子だったり、その後に育ててくれた人だったり、もちろん島で会った人達も含めて、親切にしてくれたり救ってくれる人もいたんですよね。だからこそ気持ちに敏感で優しくて、手を差し入れたくなるような隙間があって島の当主2人や健全な若者がぎゅぎゅっと惹かれてしまったんですね。

 

 

 

 

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逢己宗定(CV:波夏至岩亜鉈)

 

逢己家のご当主。島では一番偉いお方。解説担当。

CVハゲシイワアナタと読むって知ったときは笑いました。

ハッピーエンドに進んでるはずなのに、これ、大丈夫なの? 絶対修羅の道に進んでるよね? ほんとに大丈夫? と疑わずにはいられないぐらいの宗定さんの突っ走り具合。

暴走&暴君の極みで恋路を邪魔するものは人でも容赦なく轢く。

島のお偉い方ゆえに、一般人の颯太君と恋に落ちようもんなら数々の弊害が生じます。
颯太君が「夏の間だけでいいから・・・秘密にするから・・・」なんて言って禁断の恋を始めてしまいますが、大抵そんな始まりの恋って悲恋まっしぐらなイメージなので、

バッドエンド直行ですか?と思わずにはいられない。

案の定、宗定さんとの逢引を浅倉さんに見られてしまいますが、マウスをクリックする手が震えたのは後にも先にもこのシーンだけです。

翌日浅倉さんが青白い顔して包丁持ってきたときにはリアルに「ヒェッ」と声が出ましたから・・・。駆け落ちしようにもできませんねこれじゃぁ・・・。

ラストでは、逢己の当主は島から出られないという掟を改革し、東京に戻った颯太君に会いに来てくれますが、閉鎖されていた独自の風習をどうやって改革したのかは見事に端折られています。ただ、後世に続く人たちにとっても宗定が変えたものは大きいんじゃないかな~って思いました。
あと潮は後で体育館裏な。

 

 

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渡利愁(CV:やじまのぼる)

 

渡利のご当主。見た目立ち振る舞いから感じるイメージとは違って、

優しかったり可愛かったりからかったりとそれは好きになりますわ。

島の葬祭関係の仕事を一手に引き受ける、宗定とはまた違ったものを背負っているお兄さん。一人が好きなようでいて本当は人と繋がって求められたいし、人を愛したいし、家族、弟の事がとても大事。

颯太とは序盤、斎主と喪主の関係で関わっていきますが、

クイズ形式の選択肢で「おや? なんだこのユーモアのあるお方は・・・」と早々にギャップ萌えしてました。路夫さん曰くサイレントキラー。

相手に散々気を持たせといて牽制してきたり、かと思えばあっさり手出してきたり、翻弄される颯太君。思わずプレイヤーもドキドキしてしまう始末。絶対好きでしょ?って感じさせるのになんだか曲がりくねっているいけずなイケメン。

ただ、スピリチュアルなことを信じていないのに、身体では強く影響を受ける体質なところとか、幼少期の神隠し事件や司の事もあって、曲がらずにはいられない経験をしてるよなぁと思ったりしました。

司ルートでようやく「ありがとう」って言えたあのシーン、子供のころからずっとずっと司に言いたかった言葉が、もう一生言えないと思っていた言葉が、直接伝えられて本当に良かったと思います。

 

 

 

 

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渡利恭(CV:須賀紀哉)

 

愁さんの弟で健康的な若者。

正論をまっすぐぶつけることが、たまに相手に大きなダメージを与えるということに気付かない。

そこが恭のいいところでもあるんですが・・・。

終わりが必ず来ると悲観する颯太に、「アウトロは来ない」と名言を放ちました。それに対して颯太が何と返したかというと、「君の後ろに流れる音楽は蛍の光だった」・・・。

笑うところで良いんですよね、愁さん。

恭ルートでは司に関しての真相は教えてもらえません。何も知らないから颯太に必死に司という友達の事を思い出させようとしますが、年上組2人に阻まれてしまいます。

宗定、愁ルートを終えた後だと、余計に辛いですね。

恭の猛烈アタックにより颯太とお付き合いすることになった後が、まぁ~いちゃこらいちゃこらしやがって、若さか・・・と遠い目をしながらプレイしてました。

バッドエンドでは「アウトロは来ないって言ってたのに!?」と詰め寄りたくなる部分もありましたがまぁ若者の機微は分からん(颯太談)

素直になってお兄ちゃんと仲良くしてほしいな。

  

 

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司(CV:ワッショイ太郎)

 

優しくて誠実で達観し過ぎなお兄さん。

チャラそうな見た目にも色々理由があり・・・。きんとうかの真相ルートです。

24歳にしてここまで悟りを開いている人を見たことがありません。

きんとうかの野原で出会ってその日のうちに家に上げてしばらく同居して河原で告白して付き合って・・・この怒涛の「運命の人」感。それには理由があり、宗定さんが解説してくれます

それにしても、颯太と恋愛関係になるまでの葛藤が「あ~!!」ってなるぐらい悶えました。やだもうカッコイイ。

そこから先に待ち受ける結末を想像するとめちゃくちゃ鬱になったんですが、ここは司、閉鎖された島で寂しさを抱える子供たちが犯してしまった最大の禁忌を、「2度目の人生ラッキーだったよ!ありがとう!」って笑顔で言ってくれる人でした。

ついでに冥途の土産って言って、島の人達に、あの世に帰ったら、亡くなった人に伝えたいこと伝言しとくよ!って・・・。

自分・・・涙いいっすか?

そしてきんとうかの花に埋もれながらお別れをするシーンで、頭が痛くなるぐらい泣いたのに、颯太が家に帰ってきて思い出として撮った写真をふと見たら、写真から司だけが消えていくという最後の追い打ち。

ちょっと待って。ここまでする? プレイヤーもう涙すら出ない・・・。

涙も枯れ果て、全てが終わったあとの海辺のシーン。颯太の「笑って~」の声に振り向いて「笑ってるよ、いつも」と笑顔を見せる司のスチルのところは、ほぼ放心状態で見ていました。この頃にはゴミ箱のティッシュの量が大変なことに・・・。

司が過去の話をしている時に、人を幸せにしたかった、幸せになりたかった、って言っていましたが、ひと夏でも、颯太君と司はお互いに幸せだったと思いますし、ゆっくりとお別れをすることで、悲しみだけが残るラストにならずに良かったと思いました。

 

 

〇そのほか

ところで地味に気になっているのが以下の3つ。

・渡利洋介先生の遠距離恋愛エピソード

・渡利 ゆかり・さゆりちゃんの前世(?)

・先々代逢己当主VSおじいちゃんの横恋慕エピソード

このサブ的な話もほうほう・・・と想像できて楽しいです。

洋介先生に関してはもうちょっと詳しく伺いたい。

 

 

きんとうかのシナリオは司ルートが本筋になるかと思いますが、ファンディスクやドラマCDでその後の話をやるとしても、司と既に本編でお別れしちゃってるので、もうこれ以降、颯太と司が会話したり触れ合ったりすることは無いんですよね。

こんな最後って・・・!とまた冒頭に戻りますが、こればっかりはもうどうしようもない。夏の終わりに余韻を残してくれた切なくて優しいゲームでした。